適正人員を見極める3つの視点

現場:人員不足で業務が回りません!人を採用してください!
経営者:検討します!(本当に人員が足りてないのかな???今の人数でもっと頑張れるんじゃないか???)

こんなシチュエーション、よくありますよね。
時代がどんなに変わろうとも、「適正人員」は永遠の論点です。

むやみに人員を増やすと売上に占める人件費の割合が増え会社の利益を圧迫してしまいます。
かといって、人員を増やさなければ現場の不満が蓄積しますし、人員不足が原因で仕事の受注を見送るケースも発生するでしょう。

この記事では、以下のような方に向けて適正人員を見極めるための3つの視点を紹介します。

  • 人件費が利益を圧迫することを恐れている経営者
  • 採用の承諾を勝ち取りたいマネージャー

適正人員は事業計画・平均出力・稼働率の3つの視点で見極める

適正人員を見極めるには、事業計画・平均出力・稼働率の3つの視点で検討する必要があります。

  1. 事業計画:収益確保の観点から、人件費として捻出できる限度額を算出
  2. 平均出力:労働生産性の観点から、チームの出力が落ちていないかを検証
  3. 稼働率:費用対効果の観点から、空き時間が発生していないかを検証

チームの平均出力や稼働率が下がっている場合は、人員を補充する前にマネージャーに改善を依頼しましょう。
チームに問題がなく、事業規模の拡大などが人員不足の要因になっている場合は、経営層が事業計画(予算計画)の修正を行いましましょう。

~ポイント~
「経営層が売上や利益率・人件費率などの算段を立て、マネージャーが人件費を効果的に運用する」
そのような役割分担が前提となります。

人員不足の話題になると経営と現場が対立する構図に陥りがちですが、上記の表に数字を入れながら定量的かつ建設的な意見交換を行えるようになるといいですね。

次回は、目標となる人件費率やチームの平均出力、稼働率などの具体的な算出方法を解説していきます。

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